この微妙なおうとつによる眉や頬、口元の陰影、そして眼差しは、「眺める者の感情によってゆらめいて見える表情」、それに似通ったものを覚えさせます。理由として、首掛けの盛りの技法は大正から昭和にかけて京都の絵師から伝わったとされていることや、今まで手にした経験です。右手の内側に入った黒い線は焼成時によるものと思われます。品があり、とても賢そうな猫です。(写真の台座はつきません)#眠り猫#招き猫#九谷#猫カテゴリー:ホビー・楽器・アート>>>美術品・アンティーク・コレクション>>>工芸品商品の状態: やや傷や汚れあり。日本に持ち帰ってから、どうしても譲って欲しいと頼まれて手放しましたが、そのことを思い出させます。フランス人形の目は、わざと視線が合わないようにずらされている話しを聞いたことがありますが、それは決まった視線や表情は、感情や思考を固定させ飽きられてしまうからだそうです。8枚目の写真で確認できる背中下方にある小さな模様は、除去可能な汚れでしたので落としています。亜米利加から帰国した古い招き猫です。招こうとして招くのではなく、また会いたいと思わせる魅力で、招かれてしまう力を感じます。とても古い磁器になりますが、作られたのは大正から昭和初期頃ではないかと思われます。古いものになるほど、作陶師や絵師の真剣な制作によって完成されたことを感じ取れますが、昭和に入ってからは、単にお金稼ぎのために、九谷の名をつけ、九谷の技法（金彩・盛り）を用い、そこには生涯をかけて腕をあげていこうという職人の真剣な筆づかいや、素晴らしい作品を完成させようという魂の意気込みは見られなくなっていきます。写真は説明に含まれ、現状有姿で提供いたします。身長23cmほどです。かつてニューヨークに住んでいた時、一軒だけ猫の置物だけを数百と店中に並べているところがありました。右耳の下にうっすらと見えるには、おそらく磁器の型の跡に思われます。まるで生きているかのような生気を宿し、見るたびに表情を変えているような、不思議な感覚を覚えます。目立つカケやヒビはないものと見ていますが、古いものなので、傷や汚れ有りとしています。それだけ多くの猫の置物があるのに、一体だけが真っ直ぐに私に語りかけてきて、それを購入したことがあります。この招き猫は、国内外の数々の招き猫を見るなか、唯一手にしたいと感じたものです。すべての説明は私の主観で購入後の対応はできませんので、事前にお問い合わせくださいませ